ブログ引越し検討中 (仮住まい)

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次元とかB型とか主成分分析とかユングとか

 
物理学なんだか、心理学なんだか分からないので、仕事ではなく、文句あるかの書庫に入れてみます。
強いていえば、分類と統計の話、かな。
(電車の中で少しづつ書いたので、書き始めから偉く時間がかかった ←よく覚えてないが、講義に使えそうな気はする
 
            

  
<次元と直交の話>―――――――――――――――――――――――――――
 
絵画や写真は平面だから二次元、現実の空間は三次元、である。

地球上の一点を示すのに、緯度(縦)と、経度(横)がわかれば場所が決まる。
不十分だが、混乱することはない。
 
何が不十分かと言うと、標高が足りない。
北極で昼寝をしている白クマと、頭上を飛んでいる航空機が、重なって存在する事になってしまう。
緯度、経度、高度、これらは、地表のx、y、 z 座標の様なものだ。
北上(y軸プラス)したからと言って、それにつれて上昇(z軸)するということはない。
サイコロをイメージすればすぐにわかるように、それぞれの軸は直交している。
 
 *ただし球面である地表を基準にしている(ユークリッド空間ではない)ので、数学の法則は成り立たない。
  東経0度と45度のライン、及び北緯30度のラインでできた三角形の内角の和は180度にはならないし、
  標高のマイナスを作ろうと地面を掘ったら、地球の直径を過ぎたところでプラスにならなくてはならない。 
 
 
 
<4次元>―――――――――――――――――――――――――――
 
さて、標高を含めて座標がわかっても、そこに行けば必ずそいつが見つかるとは限らない。
飛行機も白クマも動いているからだ。 ロックオンするためには、時刻が必要である。
ある時間に、このポジションにいる、ということがわかって初めて、時間と空間の中に固定される。
 
4次元とは何か、点・線・空間に時間が加わる、と子供の頃に聞いてもピンとこなかったものだが(笑)
       *当然、この時間の軸も、空間を規程している3軸とは独立である。(これも直交するという言い方をする)
 
 
<次元の考えを他に展開してみる>―――――――――――――――――――――――――――
 
人間を判別、ラベリングする事を考える。
国籍、性別、血液型、身長、年収、口癖、睡眠時間、など、いろんな情報で、人間を取り扱う(?)事が出来る。
 
身長と、血液型は、たぶん無関係、つまり独立の関係である。
イメージ 1
血液型と、年収も、たぶん無関係、つまり独立の関係である。
性別と、睡眠時間も、国籍も、きっと独立なんではないかと思う。
次元の考え方から言うと、これらは直交していると言える。
 
長さ(身長)と重さ(体重)は、次元的には本来独立のものだが、
人間の縦横比はだいたい決まっている
という条件があるので、
長さが大きくなれば重さも大きくなるという相関がある。 
                  この図の肌色の楕円の部分である。
 
 
 
<緩やかな相関>―――――――――――――――――――――――――――
 
身長と、体重は、そういうわけで穏やかな相関がある。
その相関ラインからどっち方向にどれだけ外れるかが、太っている・痩せているということなんだろうと思う。
血液型に、何か相関があることも考えられる。
国(正確には人種)によって、多い血液型は異なる。日本人はA型が多く、アイルランド人は半分以上O型だ。
南米のインディオや、豪州のアボリジニーにB型はいない。
             英国人もB型は10%以下なので、  B型人の豪州旅行は気をつけなければいけないかもしれない
そして人種によって成人の平均身長は異なる。
その結果、独立であるはずの身長と血液型にも、緩やかな相関が現れる可能性があると思う。
                             多少古いようだが http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/9450.html
思うに占いとは、この緩やかな相関をうまくとらえて使っているのではないだろうか。
言うなれば、統計学なんだろうな
 
 
<見かけの相関>―――――――――――――――――――――――――――
 
さて、ここまでだと、誰でも思いつきそうなゴタクなんだが、こんなことを考え始めたのには、理由がある。
主成分分析 (PCA: Principal Component Analysis) と言うのを聞いたことはあるだろうか?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%BB%E6%88%90%E5%88%86%E5%88%86%E6%9E%90
 
イメージ 2
何種類かの花の種を手に入れて、ばらっと適当に巻いて水をやる。
春になったら、こんな風に咲いた。
この花イメージ 3が欲しいのだが、他人にうまく説明できない。
そこで図の右下の角(xの字のあたり)から、
イメージ 3種類の花だけ見てみると………………・
 
  イメージ 4
 
おお、左から右へピンクのグラデーションになっているではないか。
無作為に種をばらまいた以上、これは単なる偶然なのだが、
花を探すには、○○方向から見た時に、「明るいほうから何番目」と、特定しやすくなる。
 
イメージ 5
この図のように、オレンジ色っぽくてもわっとした何かを測定ポイントとして把握する時、
バラバラと散らばって見える青矢印方向から見るより、ピンク方向から見た方が法則を見つけやすい。

実際には、主成分分析とはたくさんのパラメータがある時に、その中の特定の二つをとって二軸とし、
法則があることを探す解析法だ。(ある面に投影する、と考えるといいかも)
これは、単なる数値解析なので、そこには物理的な意味があってもなくてもいい

 
<見かけの相関から意味を持つ何かを探す>――――――――――――――――――
 
絵に描くことが出来ないほどたくさんのパラメータを考えてみる。
上のもわっとした何かだったら、色や、中心からの距離、を加えるといいのかもしれない。
 
緯度、経度、高度、気温、気圧、湿度、日照時間、放射線、なんてのを、
地表上のいろんなポイントでとる。で、主成分分析にかける。
        北緯45度、東経70度、標高30メートル、気温16度、気圧1017ミリバール、湿度65%・・・・・・なんて感じだ。
無作為でポイントを選んでいれば、緯度と経度を二軸としたところで、なんの相関もないだろう。
が、高度と気圧を選べば、きっと高度が大きくなると気圧が低くなる、という発見があるだろうし、
緯度が高くなれば、気温が低くなる、という発見があるだろう。
法則を見つけるためにも、また、意味を持つ何かを探すにも、すごく役立つのだ。
 

<感情や性格やその他人間を分類するあれこれ>――――――――――――――――――
 
Principal Component Analysisの説明を、どうやったらうまく学生に通じるのか、と考えていた時、
ちょうどanさんの、ユングのタイプ論の話を読んだんだな   ←トラックバックしてます

外交と内向、直感的と感覚的、論理的と感情的、受動と能動……?
           4軸っぽいんだけど、著書かなにかできちっと書いたのがないかと思ってググっていたら、
           元オウム真理教の誰それのページがヒットしたりなんかしたので、やめた。
要は、これらの軸って、独立なのかな? と思ったのだ。
直観的であることは、感情的につながらないか? とか。

もっとも、ユングの目指したものは、タイプ別に分けて一人の人間を把握することで、
相関をとって、人類を分類しようとしたわけじゃなさそうだしね。
              ・・・・・・・・・・って、その辺はわかんないんだけどさ。
 
まあ、人間を考える上でのパラメータ、多すぎて多すぎて、
きっと私も、anさんみたいに、「考えるな、感じろ!」 で、納得しちゃうんじゃないかと思うんだ。
 

 
そういうわけで、Principal Component Analysisの説明以外の部分は、
連想する思いつきを書いただけだったりします。

でも、こういう解析は、物理学科の学生なら、感覚的に、何をやっているかわかっていて欲しいんだよね。
                           あららら、こんなところでも感覚っていう言葉使っちゃったょ
 
うん、私の仕事は 「考えるな、感じろ!」 ではなく、
                データから 「考えて、感じろ!」 だと思うんだ。