本当に、本当に、君が好きだったから
音楽の素養があるわけではないが、耳コピーは得意な方だ。
ついでに、意味をほとんど考えないまま、歌詞も覚える。
でも、友達に恋人を奪われて、悲しみがノンストップになったこともなければ、
ムードを知らない奥手なボーイフレンドにやきもきしたこともなく、
恋が終わったからといって、サハラ砂漠まですっ飛んで行くパワーもない。
オンリーワンで足を引っ張るアシスタントが、一生懸命になったところで周囲が困るだけだし、
愛は愛には勝てるかもしれないけど、レポート締め切りには無力である。
つまり、邦楽の歌詞で、自分がピンと来るものは・……ながらく、無かったのだ。
さっき、テレビに、槇原敬之が出ていた。
珍しいことに、一時期、この人の作る歌詞をとても気に入っていた。
曲想がどれも同じような感じなので、探すのが大変だったのだが…………見っけ★
最期の最後の、3分50秒くらいの所から、だけなんだけどね。
それまでの歌詞は、真面目に聞いているとコミックソングみたいなのに、
♪ 本当に、本当に、君が好きだったから、
もう恋なんて、しないなんて 言わないよ 絶対♪
なんか、えらく納得しちゃったんだな、ここが。
そういうわけでしばらくの間、この曲が好きだった。
ところが・………だ。
2010年の10月だったろうか、
首相を辞めたときに議員を辞めると 言っていた 元首相の 「辞めるのをやめます」 発言の時、
友人が一言、
「槇原敬之みたいなわかりにくさだ」
心の中で、いたく納得。
それ以来、槇原敬之を聞くたびに、鳩ぽっぽが脳内を舞う。
もう立候補しないなんて~ いわないよ絶対~ とか何とか
♪ほんとうに~ ほんとうに~ 君が好きだったのに
どうしてくれるっ!