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読書録 『誰か』

宮部みゆき 『誰か--thomebody--』  文春文庫、読了
 
 財閥会長の運転手・梶田が自転車に轢き逃げされて命を落とした。
 広報室で働く編集者・杉村三郎は、義父である会長から遺された娘二人の相談相手に指名される。
 妹の梨子が父親の思い出を本にして、犯人を見つけるきっかけにしたいというのだ。
 しかし姉の聡美は出版に反対している。聡美は三郎に、幼い頃の“誘拐”事件と、父の死に対する
 疑念を打ち明けるが、妹には内緒にしてほしいと訴えた。姉妹の相反する思いに突き動かされるように、
 梶田の人生をたどり直す三郎だったが…。   (Bookデータベースより)
 
宮部みゆきなので、文章のうまさとプロットのおかげで、途中で投げ出すことはなかったが、
読み終わって、投げ出したくなりました。
まあ、宮部みゆきでなくて、新人の作家だったら、
人物を描くのが上手いから期待はできるけど、このストーリーは肩透かしもんだな、
もう少しエンターテイメント慣れしてきたら読むことにしよう、と、保留作家になるんだろうとは思うんだけれど。
 
轢き逃げに謎があるかと思うと、肩透かしだし、魅力のあるキャラがいるかというと全員今一つだし、
 「人は見かけによらない過去や、悪意や善意を持っていることがあって、正しく生きることが大切だよね」
という毒にも薬にもならない、作者の主張だけが残る。
 
この膨大なページは何だったの? 
文章が上手くて、人物の描写が得意だと、こんな話でも小説になっちゃうんだなあ、という典型です。
 
 
ものすごく暇で、かといって小説で頭を使いたくない人には、お勧めです。
 
                                  う....読み直したら、めっちゃ毒舌。
 

 
そういえば、健康診断の事前チェックのストレス有りに力いっぱい二重丸をつけたので、
昨日の問診で、ストレスの詳細というか思い当たる原因を聞かれたので、
「上司は仕事を丸投げするし、学生は装置を壊すし、アシスタントは仕事が遅いし、予算はないし………」
と、山ほど列挙したのを、頷きながら聞いていたくせに
 
      「普通ですね」 
 
と、一言返された。。。。。。   研究所慣れした医者だったようだ。う~ん。
 
 
宮部作品、毒舌色々書いたけど、 「普通ですね」  かもしれません。