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「謎はすべて解けた! で、どうする?」 昔の読書録

「東西ミステリベスト100」の新装にインスパイアされて、しろねこさんが、自己ベストをリストしてらした。
それをほぼ時差なしに読んで、しばらく前から自分のベストを考えていたのだが、なかなか難しい。
「ベスト10」を選ぶのも難しいし、「ミステリー」のくくりも難しい。
  


 
文句なしにミステリーベスト10と、これってミステリー?ベスト10にしようかな。
                             順位は無くて、上の方20個くらい、と、思ってください。
                             星を継ぐ者、ブルー・ノーウェア、プラセットがトップ3で不動。
           
<文句なしミステリーベスト10+2>
『星を継ぐもの』 ホーガン  <<SF。大宇宙の謎解き。しろねこさんも入れてらしたからOK。
『ブルー・ノーウェア』 ディーバー <<これも文句なしのミステリー分野。最愛の書。
『ミッドナイト・プラス・ワン』 ライアル <<一見ただのハードボイルドだけど、ちゃんと犯人探しもしてた。
『緋色の研究』  コナン・ドイル <<初めて日本語で読んだ長編
『夜歩く』 カー <<文句なしのミステリー。台詞がいちいちかっこ良かった。
『奇厳城』 ルブラン <<これも普通に好きでした
『暗闇の終わり』 キース・ピータースン <<これがデビュー作。シリーズ含めてランクイン。
『胸像たちの晩餐』 ガストン・ルルー <<ギリギリのところで、ホラーにならないカニバリズムの短編。
『極大射程』 S・ハンター <<謎解きカラーは同シリーズの他の話の方が強いが、第一作に敬意を表して。
『ボディ・ファーム』 コーンウェル <<人気が落ちた感はあるが、はじめの頃の検死官シリーズは好き。
『チャイルド44』 トム・ロブスミス <<新しい所からもひとつ♪
夏への扉』 ハインライン <<犬派の私が、猫を飼ってもいいかな、と思った衝撃の作品
 
<これってミステリー?ベスト10>
『プラセット』 フレドリック・ブラウン <<SF。謎解きというより、危機回避のために悩むシーンが長い。
『ミミズ天使』 フレドリック・ブラウン <<サイエンスのかけらもないので、SFではない。謎解きではあるが。
『電気羊』 ディック <<これはミステリーだろうか? 謎の無いSFはないが、謎解きしてたかどうか不明。
『ペットセメタリー』 キング <<単なるホラーか? インディアンの聖地の魔法でしたってのは謎解きなのか?
死者の書』 ジョナサン・キャロル <<ミステリーベストの方に入れてもいいのかな。何気にホラー風味。
『ダスティ・ゼブラ』 クリフォード・シマック <<謎? ねえ、あれって謎なの? 誰も解こうとしない謎は出てくる。
『中継ステーション』 クリフォード・シマック <<これもSFだが、ミステリーに入れて可だと思う。農夫姿のMIBか。
『皮剥ぎ人』 ジョージ・R・R・マーティン <<戦う狼男の話。ミステリーだろうな、多分。
『ブルー・ワールド』 マキャモン <<悪と戦う、そして性欲とも闘う牧師の話。
『闇に囁くもの』 ラブクラフト <<これも単なるホラーか? 
                  イメージ 1 webで拾ってしまった、クトゥルフぬいぐるみ
 
コントロールしないと、全部ディックやブラウンで埋まってしまうので、二作までにしました。 SF率が高い。
SFはミステリーに入れていいのかな。
SFの謎解きは、科学考証のが解答だったり、危機回避のジャックポットを探したりしているものも多い。
刑事ものの謎解きが、「犯人はお前だ!」 or 「トリックはこれだ!」で、終わるのに対し、
SFの謎解きは「犯人はお前だ!で、どうする?」なのだと思う。 <<逃げ出すか、見逃すか、私刑するか、刑事告訴
 
    謎解きと言えば謎解きだけど、解いた後の対策までがSFの謎解きになっている気がする。
    アステロイドベルトに穴掘りに行っちゃうみたいに  <<おいおい 
 
例えば、「冷たい方程式」は、SFだけれど、ミステリーではない、と、思う。
宇宙船に密航者を乗せる燃料の余裕がない時にどうするべきか悩むあたり、謎解きとも言えるが、
結局、ルールの通りに(密航者の)少女を宇宙船の外に捨てる、悲しい話だ。
「密航者の分の燃料をどうするか」、という課題が解けていないから、謎解きではない。。
 
それに対し、「フランケンシュタインの方程式」は、ミステリーに入れたい。
2人分の酸素がないから、どっちか一人しか生きられない設定はオリジナルと同じ。
そこで彼らは自動手術装置で2人分の体を継ぎはぎして、一人分にすることで両方とも生き残ろうとする。
コミカルホラーかもしれないが、謎は解かれている。
ちなみに、身体を継ぎはぎしたにもかかわらず、やっぱり酸素は減ってました、というオチがあるのだが。
 


なお、日本の作家のSFはあまり読んでいないので、日本の作家のミステリーベストは書きやすい。

<国内ミステリーベスト11>
『虚像の殺意』  羽場博行 <<密室殺人のアンソロジーに入っていて、この人が気に入るきっかけになった。
『奪取』 真保裕一 <<ホワイトアウトとどっちにしようかと悩んだが。
『返事はいらない』 宮部みゆき  <<気分は奪取ダイジェスト、の、短編。
『虚貌』 雫井 脩介 <<この人の他の作品は、それほど気に行っていないのだが。 
『斜め屋敷の犯罪』 島田荘司 <<占星術の方は類似ネタの洋書があったのだけど、これはまいった。 
『殺人方程式』  綾辻行人 <<十角館よりも、こっちの方が好きです。
『乱れからくり』  泡坂妻夫 <<冒頭は、SF?
ガダラの豚』  中島らも  <<エンターテイメントはかくあるべき、って気がします。
『魍魎の箱』 京極夏彦  <<ええと、これもSF? というと反対意見が多いかも。
『隠蔽捜査』 今野 敏   <<謎解きカラーよりも、公務員カラーが強いか。
『天使は囀る』 貴志 祐介  <<これも、ええと、SF? バイオサスペンスとでも言うのかな。
 
                     SF作家によるものではないのに、結局、SF風味の薫る作品が入ってますな。
 

 
なお、昨夜娘がハムスターをいじっている時に、
 
      「こいつ、耳からお茶の匂いがする」
 
と、騒ぎだした。ハムスターの部分臭……………
お茶の匂いくらいいいだろう、と言ったら、お茶の葉を齧ってたら刺激物が多くて大変だから、と、
ハムスターケージの周りや、床を探し始めた。
 
ハムスターを受け取って臭わせてもらっても、私にはハムスターの匂いしかしないのだが、
確かに、頭の方から、香ばしい匂いがしないでもない……
口臭なのか?  「口、開けて、舌だしてみ?」     「むり~」 
私がバカなことをやっている間に、娘はケージを開けて、床材をふんふん嗅いたかと思うと、 「これだ!」
 
ハムスターは自分の寝床の近くに、頬袋に入れて運んだ種類を貯めているのだが、
その中のかぼちゃの種が、(フライパンで炒っていたので)香ばしい匂いを発していた。
かぼちゃの種と、床材を混ぜて渡されると、確かにお茶っぽい匂いになるかなあ……
餌場に頭を突っ込んで眠っていたということなのか。
 
         娘にとって、お茶とはほうじ茶だったのか、と思うのと同時に、
         謎は解けたけれど、解決方法が限りなく犬だったな、と、思った。