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昔の読書録 『聖女の救済』

文春文庫 『聖女の救済』 東野圭吾 ずいぶん前に読了。
テレビシリーズや映画のおかげで、ちょこちょことTVで取り上げられている。
今朝もやっていた。
 
トリックは覚えているが、残念ながら、私の読了感はあまり良くない。
 
 
東野作品は(著者が女嫌いなのか、性格が悪いor頭の良い女を知らないのかよく知らんけど)
女の描き方がスチャラカである。
マニアックすぎたり、メルヘンすぎたり、馬鹿な所と計算高い所が現実の女とかけ離れていたりして、
よく言えばマンガ的、悪く言えばリアリティがない。
登場人物全員がマンガ的な場合は気にならないのだが、
東野作品のオタク男性は実にリアリティにあふれているので、そのギャップが気にかかってしまう。
本格推理作家全員が同じ傾向があるから、まあ、それは仕方ないし、
この傾向は、東野作品すべてに言えることなので、
『聖女の救済』においてことさらに首をひねる理由でもない。 
 
東野圭吾ガリレオシリーズはトリックの科学的説得力がキモだったのではないかと思う。
ガリレオが、ガリレオたる所以だ。
次々にこの種の科学トリックを思いつくのは難しいと思うし、
メジャーなネタがなくなればどんどんマニアック(科学オタク的)なトリックになるだろうし、
そうなったらエンターテイメント小説からかけ離れてしまう。
だから、原作や脚本や苦労しているだろう事は分かるんだけどね。
 
   この、聖女の救済のトリックは、「ガリレオ」じゃなくてもよくないか?

SPring8を使って分析したってだけじゃないか?
それって科警研で、〇〇装置を使って分析しました、って言ってるのと同じだよね?
分析の様子も出てこないし、微量分析のレベルも出てこないよね?

   湯川先生、単なる頭の回転の速い名探偵になってないか?
   大学教授(准教授だったっけ?)ではなくても、いいんじゃないか?
 
ま、いいですよ、TVシリーズは福山の名探偵ぶりが見られればいいんだろうから。
名探偵福山先生、ガリレオっていう昔の科学者とは、同姓同名なだけだよね
 
 
 
ただの推理小説として読めば、悪くはありません。
 
                        ゼブラ@なんで電車遅れてんの?