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書名を忘れたけど、面白かったホラーはきっとこの中にある――― a kind of 読書録

少し前に、マーティンの『皮剥ぎ人』がドラマ化されるとかどーとか、っていうニュースがあったようだ。
昨年の米国発のニュースだが、私はこの小説がとても気に入っている。

たとえば本格推理小説でアリバイ崩しを頑張ってたのに、
犯人はテレポーテーションしてました、なんていうオチだったら、
いくら私がSFファンだって、犯人も作者もぶん殴りたくなるわけで。
超人でも超常現象でもいいけど、その使い方には気を使って欲しいのだ。
「卑怯なマネすんじゃねえ」 的なもんかもしれない。
         (だから謎解き段階になって 「僕は○○に行って調べてきました」っていう金田一耕介も嫌いだ)

『皮剥ぎ人』は狼男が出てきて、そいつは超人だったりするけれど、
それでも困って、彼の能力の範囲で頑張る様子がちょうどよかった。
で。
この小説のタイトルがわかるまでには、何年かかかってる。
その当時はクライブ・バーガーとか、クーンツとか、マキャモンとかバックマン(←キング)とか、山ほど読んでたし、
翻訳ものだと、文体を覚えていたところで作者は推測できない。
数多い「キングの小説の入ってるアンソロジーで読んだ、面白いんだけどタイトル忘れちゃった小説」
なんていうのが、たくさんあるのだ。

『皮剥ぎ人』 以外にも、タイトルを思い出せない小説が何冊かある。
ベトナム帰還兵(いや、帰還できなかったのか?)の幽霊に殺されそうになる、日系ビジネスマンの話とか、
金持ちの婚約者を殺そうと躍起になるけど、その母親のせいで失敗する女の話とか。
前者は「ミミズ小隊ロバート・R・マキャモン」によく似ているけど、オチが違う、
後者はタイトルにYって入ってた気がするんだけど、Yの悲劇でもYの構図でもないようで。

というわけで、備忘録のための転載。
ちょっとしたきっかけで見つけた、アンソロジータイトルの列挙されたサイトを自分のためにコピペしておく。
ここの小説タイトル、覚えているの多いな~~
http://ameqlist.com/0ha/haya/an_horr.htm

『ハードシェル』 Night Vision 4 (1987)

『スニーカー』 Night Visions 5 (1988)

『幻想と怪奇01 -英米怪談集』 The Great Tales of the Supernatural and Uncanny

『幻想と怪奇02 -英米怪談集』 The Great Tales of the Supernatural and Uncanny

『十三階の女 -現代恐怖小説集1』 The Thirteenth Floor


『ブラック・ユーモア選集 外国篇・短篇集』


黄色のマーカーは覚えている話で、そこそこ面白かったもの。
取りあえずコピペして、あとであらすじをチェックしようとは思うけど、
ベトナム帰還兵の幽霊話、ここに入っているのかなあ。


……本日はメーカーさんに研究紹介をして、研究費を提供していただくっていう、大仕事(?)があります。
ポスドクさんの雇用費用を出してもらえるといいのだけど―――



仕事から戻ってきました。
リコメントしたついでに、ホラーじゃないけど、長年探していた小説を見つけてしまった。


 平成7年度の「第二回創元推理短編賞」の最終選考に残った6篇をまとめて一冊にしたもりの。
 遠田緩「萬相談百善和尚」、釣巻礼公「崖の記憶」、永多正夢「試しの遺言」、永井するみ瑠璃光寺」、
 那伽井聖(秋梨惟喬)「憧れの少年探偵団」、植松二郎「象の手紙」が収められている。
 全員がのちにきちんとデビューしており、レベルの高い6篇であったことは間違いない。
 その一方で小説としての未熟さは感じられ、これはむしろ、これからミステリを書こうという人にとっての
 研究材料として役に立つ作品集だと思う。
 アイデアはどれも面白いが、プロットの組立て方など小説技法の点にそれぞれ問題があり、
 巻末の選考経過を読むと、なぜこれらの作品が受賞に至らなかったかがわかって勉強になる。
 短編ミステリの新人賞に応募する人には必読の書である。

  *どうやって見つけたかというと、この小説の一説を諳んじていたのだ。
   空に浮かぶ雲の形が象のように見える、というだけのシーンなのだが、
   とにかくインパクトがあって、実はそれ以外の小説部分を、まったく覚えていない、、、という。

        「象はつまり、悲しみのかたまり」  (植松二郎『象の手紙』より)

   何度か、その一文を入力して検索をかけていたので、今日もついでにやってみたら、
   リンクの切れた、キャッシュがヒットした。 でも、タイトルはわかった。
   そうそう、ノンプロの文章だったかも。でも、そんなの関係なく、ものすごくビジュアルだったんだよ・・・・


ブルー・ワールド (文春文庫) 文庫 – 1994/9

ロバート・R. マキャモン (著), Robert R. McCammon (原著), 小尾 芙佐 ((Obi Fusa)翻訳)
Publisher:文春文庫(Bunshun bunko)マ-6-1
ついでなんでこれも書いておく。この短編集は、ものすごくお買い得だと思う。
いろんなところでマキャモンのベストにあげている「ブルー・ワールド」の入った短編集。