夏のミイラ あるいは 昔の映画鑑賞録 『Under Wraps』

トム＝クルーズの『The Mummy』の宣伝をいろんなところで見かけるが……　その映画じゃない。

日本で放映していないんじゃないかとも思うのだが、
ミイラ番組で好きだったのがある。

『Under Wraps』　という、ミイラと少年たちのコメディだった。

どこかの家の地下室に置いてあったミイラが動き出して、肝試し(？)をしている少年たちと仲良くなる。
道で倒れていたら、（包帯を巻いているので）けが人と間違われて、病院に運ばれてしまったり、
そこから逃げ出す途中に、自動ドアに包帯の端っこが引っかかって、解けそうになって慌てたり、
時間までに元の棺に返らないと、風化してしまうのだが……
少年たちがとても元気で、ミイラも年上の人らしく少年たちに人のあり方を教えたり、苦言したり、
でも爺さんみたいにノロノロしたり、いろんな面で面白かった。　

思い出して調べてみたら、1997年にやっていたテレビドラマらしい。　
私の現在の主な共同研究先はドイツなのだが、
当時は半導体関連の研究をしていたから、出張といえば米国だった。
その当時に見ていたのかな～　……しかし、剣士娘の生まれた頃だな、古い

Keep under wraps　というと、秘密にしよう、という意味なのだが、
Under wraps　は、何十にも包んだ中、とか、ぐるぐる巻きの下、みたいな意味にも取れる。つまり、ミイラだ。
ちょうどその頃、製作会社が変わっていたようで、
Mummy Entertainment/The Disney Channel/Hallmark Entertainment (1997)……と、
youtubeで、エンディングテロップの変遷動画が見つけられる。
私はMummy Entertainmentの名で観ていたように思うが……
このシリーズを作るときに作った会社だったのかな。


そうそう、保育園の頃の剣士娘が、ミイラの映画だか番組を始めてみたとき、ぽそっと、
「包帯、暑そう……」
夏だったからね、きっと夏のホラー映画のはずだったんだろうけどね。

彼女の感想がひどく斬新で記憶にとどまってしまい、
それ以来、夏のミイラは気の毒だと思ってしまうのだ。