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映画鑑賞録『ブラッド・ワーク』

体調不良で仕事を休んだので、ひさびさの午後ロー。
出演する映画を選ばなかった頃のクリント・イーストウッド 
(つまり駄作をいとわない)の一作、 『ブラッドワーク』。

昔のしがらみで事件に巻き込まれて、被害者関係者の女性と仲良くなって、
その女性も犯人に狙われたりして、
でも、犯人逮捕で一件落着のハッピーエンド――という、いろんな映画に適合するあらすじ。
すぐに、犯人っぽい人が出てくるしね。

……の割には、いつもなら98%映画を見た気になる午後ローのあらすじが控えめだ。

ロサンゼルスで謎の連続殺人事件が発生。連続暗号殺人鬼“コードキラー”は、
現場に9桁の数字とFBIのベテラン心理分析官、マッケイレブにあてたメッセージを残していた。
 “コードキラー”を追うマッケイレブは、現場に集まった野次馬の中に犯人らしき男を発見、
路地に追い詰めるもあと一歩のところで突然心臓発作で倒れ、犯人を取り逃がしてしまう。
2年後、心臓移植を受け一命をとりとめたマッケイレブは、FBIを引退しボートで一人静かに暮らしていた。
ある日、マッケイレブのもとにグラシエラと名乗る女性が現れ、妹・グロリアを殺した犯人を捜してほしいと依頼してくる。
心臓移植を理由に断ったが、移植された心臓が殺されたグロリアのものであると知り、調査を始める。
マッケイレブはグロリアの事件の2週間前にも同じような強盗殺人が起きていることを知り、
事件現場のビデオを見ると、犯人が防犯用の監視カメラに何かを言っていることに気付く。
ただの強盗殺人ではないと直感で判断したマッケイレブは、
波止場で自分の隣のボートに住むバディを相棒にして、独自に捜査を進めていく。
するとグロリアともう一人の犠牲者に、自分との共通点があることが判明する…。 (午後ローStoryより)

犯人の動機がストーカー的というか、なんともいえないが、
この映画より後の漫画などで、それなりに見たことのある動機だった気がする。
いや、小説だったかな。
犯人、ストーカーなんだけどさ、イーストウッドと話すシーンとか相棒みたいで、
その前に、彼を追ってたイーストウッドが心臓が苦しくて倒れたときなんて、心配そうに戻ろうとして、
「あれ?こいつ犯人じゃなくて通りすがり(&人のいい)のコソ泥だったの?」 なんて思ったし。
ちょっとだけ可哀想なんだよな。
まあ、でも、クリントイーストウッドはそういうのにほだされる役柄じゃないんだわ。
彼が監督の「アメリカンスナイパー」を観たからではないんだけど、
独特の美学や、志向性を持った暴力性、そして頑固さを持った役者だと思うんだ。
映画はいいけど、知り合いたくない、アンタッチャブルな人、という意味だと、花村萬月枠。

ラストシーン近く、犯人が人質を取って(閉じ込めていることを伝えて)、
ヘラヘラしながら逃げていこうとするんだけど、
それをいきなり後ろから撃って、たこ殴りにして、「人質のところに連れていけっ」 と、
ストーリーも交渉もないイーストウッドは、やっぱりすげーな、と、思ったりした。