読書録 『幽霊人命救助隊』
文春文庫 高野和明 『幽霊人命救助隊』 読了
自殺経験者がまとめる、ひとまずの、自殺回避のマニュアル本のような感じでさえある。
まあ、最近、自殺ネタを扱った小説やマンガは多いような気はするのだが、
(世の中にこれだけ自殺者が多いのだから、仕方ないかもしれない)
たいていの自殺ネタ小説は、偶然や小さなハプニングで物語がすすみ、うつうつとした状態から、
少しだけ光明が見えた.....みたいなハッピーエンドか、皮肉なデッドエンドで.......
なんといえばいいのか、まあ 典型的な私小説だ。
(世の中にこれだけ自殺者が多いのだから、仕方ないかもしれない)
たいていの自殺ネタ小説は、偶然や小さなハプニングで物語がすすみ、うつうつとした状態から、
少しだけ光明が見えた.....みたいなハッピーエンドか、皮肉なデッドエンドで.......
なんといえばいいのか、まあ 典型的な私小説だ。
世の中の矛盾をつく面もなくはないから、社会派を主張する宣伝文句もあるが、
実際に読んでみると個人の不幸と、恨み言に、とってつけたように社会現象を加えている場合が多い。
実際に読んでみると個人の不幸と、恨み言に、とってつけたように社会現象を加えている場合が多い。
一人一人助けていくうちに、自殺する精神の持ち主だった幽霊たちが、たくましくなっていく。
救助して、もろ手を挙げて喜んだり、
ひとまず自殺を回避させただけ(自殺に追い込んだ状況は変わらない)と、無力感に襲われる様子、
“命だけ”助けているにすぎないとわかっていながら、それでも自殺者を救っていく。
幽霊になってから、彼らは成長するのだ。
救助して、もろ手を挙げて喜んだり、
ひとまず自殺を回避させただけ(自殺に追い込んだ状況は変わらない)と、無力感に襲われる様子、
“命だけ”助けているにすぎないとわかっていながら、それでも自殺者を救っていく。
幽霊になってから、彼らは成長するのだ。
もっと書き込むことは出来たのかもしれないが、深みに落とさずエンターテイメントになっているのが、
この小説にとってプラスなのかマイナスなのかわからない。
この小説にとってプラスなのかマイナスなのかわからない。
ただ、これまでそれほど買っていなかった作者 (はじめに読んだ小説がイマイチだった) なので、
これは手に取ってみてよかったと思いました。
(どこかのブログに、好評が出てたんだよなぁ....たしか)
これは手に取ってみてよかったと思いました。
(どこかのブログに、好評が出てたんだよなぁ....たしか)