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読書録 『幽霊刑事』

講談社文庫 有栖川有栖 『幽霊刑事』


使命に燃える (?) 幽霊っていうマンガみたいな設定の小説を、1年以内に読んだなあ、と
思い出したのがこれ。
    (思い出すきっかけの方は、高野和明 『幽霊人命救助隊』)

上司に射殺された刑事が、霊感のある元同僚 (もともとは気が合わなかった同僚) と、
自分の殺された理由や、上司を殺した人間 (上司も密室で殺されている) を探していく話。

頭がバカになっている時だったのか、小説の平易な文体と内容があっていてすんなり入ってきたのか、
比較的良い印象である (その程度しか残ってないのだが w )。
全体に軽いのに、主人公の無念さはよく伝わってくるのが不思議な気がした。
たぶん、作者の地声 (感動や感情を表に出すときのトーン) が、この主人公と同じなのではないだろうか?

ついでに言えば、シリアスなことを、つい軽く、笑いに乗せて言ってしまう人たちは
自分の身の回りに多くいるような気がする。
そういう表現方法がシンクロして、楽しいだけの内容で終わらなかったのかもしれないと思う。


ラストシーンの一度しか使えないトリックは、まあ..... いいんじゃないでしょうか(笑)