ブログ引越し検討中 (仮住まい)

yahooブログからの引越しを検討中です。現在テスト使用中。

読書録 『般若同心と変化小僧』

イメージ 1
時代小説で探しているのがあって、そうはいうものの、
作者もタイトルも出版社もわからないという三重苦なのだが、
ひとまず、雰囲気の似ていそうなものを手に取ってしまう。
その中の一冊。
どこだこの出版社、と思ったが、KKベストセラーズらしい。
例によって、京成のキオスクで、小銭作りのために購入しました(笑)
 
ベスト時代文庫 小杉健治 『般若同心と変化小僧』 読了
 
予想はしていたが、キャラクター説明っぽいくだりがあったのと、
謎が残されていたのとで、いかにもシリーズ第一作という気がした。
 
イメージ 4
 いずれも“キャラが立っていて”、わかりやすい。
 軽くて時代劇っぽい小説は、畠田恵だの宮部みゆきだの
 ちょこちょこ手にしているのだが、
 なんて言うのだろう、この小説は
 登場人物たちの性格に重みがあって、
 冒頭から引き込まれる。
 現代の刑事ものを、そのまま江戸時代にシフトしたような
 浮つきのない推理ドラマだ。
 
 善玉、悪玉それぞれが魅力的、
 模倣犯ですらきちんと設定されている。
 ほんの一シーンしか出てこない登場人物も、
 文面に書かれていない部分を想像させるというか、
 人格の厚みを持たせているのはすごいと思う。
 
とはいうものの・・・・・・・・・・・・・・・・
囮捜査はいいとして、その囮がことごとく死んじゃったりするのは、時代劇とはいえ、なんだかなあ。
きちんと作り込んだキャラさえ、サクサク殺しちゃってるみたいな。
ん~ まあ、現代人とは善悪や生死の感覚が違うとでもいうのだろうか?
 
それに、『三倉屋』 『仙波屋』 『石和屋』 『天野屋』 『大野屋』 『唐津屋』 『信濃屋』
         この中に被害者、黒幕、便乗犯がいる、って、もう どれがどれやら  
同心-岡っ引き-手下の組み合わせが、南町と北町、ひと組づつ出てくるのはいいとして、
お奉行と、与力と旗本と、その他諸々いろんな役付きの登場人物が、
                             これでもかというくらい似たようなお名前
エドワード源九郎とかフェルディナンド忠吾あたりに、いや、
                          音節がもっと独特なものにしてただけないものだろうか。
水野忠邦はともかく、鳥居甲斐守とか本庄茂平次とかも、実在の人物なんだそうだ。 知るかっ
 
イメージ 2
要は私が、時代劇風の日本人名に慣れていないだけなのだが、
そういうわけで、読み進むのにえらく時間がかかった。
 
なお、後半は、勧善懲悪のエンターテイメント。
多少広げすぎた感もあるが、最後まで楽しめた。 
ちょうどテレビの時代劇風である。
ただ最後の落とし方などが、探していた小説の作者とは違うような気がする。
でも、キオスク小銭文庫(←こういう出版社があるわけではない)で見つけたら、
この先も購入しちゃうんだろうな。
 
面白かったです。登場人物混乱しまくりだったけど。 
 



内容に関連あるんだかないんだかの画像は、webで簪を検索したものです。
小説冒頭に出てくる町娘は、つまみ簪が似合いそうな可憐さだし、
レギュラー(?)のお七さんは、遊び女姿ながら実は高価な玉簪なんかしていそう。
 
そうそう、私は、昔、つまみ簪が好きで、作りたかったんですが、
七五三の子どもか舞妓さんしか使えないので、いいなあ、と思ったもののそのままになりました。
最近、浴衣に合わせてちっちゃいピンのつまみ簪がありますねえ。 って、まだ心残りなのかな、私は。

なお、珊瑚の玉簪なら年齢問わず使えるんですが、
さっき、いいな、と思ったのは20万円以上してました。 ちょっとした宝石並ですね。
 
画像を貰ったサイトをひいておきます。
 
イメージ 3