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読書録 『ミミズからの伝言』

角川ホラー文庫 『ミミズからの伝言』  田中啓文  出張中に優雅に読了 
 
執拗なまでのグロテスクさと、汚さと、いかんとも言い難いですが、
きちんとしたプロローグを、ギャグとパロディとダジャレで落とすお洒落な短編集。 <こらっ
 
巻末に、著者のあとがきがあって、
『赤ちゃんはまだ?』 の内容を覚えていなくて、ゲラを読みなおして脱力した、と書かれていたが、
書いた本人が引っかかるくらいなら、読者がノビても仕方ないのだろうなあ、と 。
 
短編集でそれぞれ気に入ったので、コメントを書いてみるが、

まず表題作である 『ミミズからの伝言』
ヤラセが発覚した 「発掘あるある大辞典」 のパロディ 「ファックスあるある大辞典」 や、
他にもいろんな遊びが入っていて、
時がたてば何のパロディになっていたのか、分からなくなってしまう作品もあると思うのだが、
読み捨てに近い小説がここまで増えている現代だと、これもまた、小説の分野の一つではないだろうか。
エッセイや、時事ネタの評論なんて、10年後に読んでも意味のない場合が多いのだから、
小説にも寿命があって良いのではないかと思います。
    (宮部みゆきの 『RPG』 も、寿命ものの小説だったのだな。そう思うことにしようっと)
     http://blogs.yahoo.co.jp/green_zebra_2008/30398297.html
 
一番後ろの、『糞臭の村』 
最近読書録に乗せた『ガダラの豚』 にも匹敵するような大掛かりな伝奇物を…… orz
途中、吐き気がしました。 食後に読むもんじゃありませんね。
 
 
イメージ 1
 
『牡蠣食う客』
・・・・・・・・・・・・・・
田中啓文の作品を追い始めたのは、
『新鮮なニグ・ジュギペ・グァのソテー。キウイソース掛け』 がきっかけなのだが、
この短編も同じフレーバーである。  (上記は短編集 『異形家の食卓』 の中の一編)
ただし、現在人類 (日本人でも可) が普通に食している食物も、詳細を書き込めば、
充分グロテスクになり得るのだという、痛烈な皮肉が込められている。
いろんな意味で面白かったし、笑いました。
SFっぽい設定はおまけみたいなものですね。
  キウイソース http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=4-08-774492-2&mode=1
 
 
それから、一番衝撃だった 『---』 
  桃太郎侍ですか、そーですか。 ←オチがこれなので、タイトルは内緒です。
 
              いや、それでも やっぱり好き ですよ、田中啓文
 
 
あ~ 大阪出張で見つけた研究ネタについて、ちょっと記事にしようと思ってたのに、
画像拾えないし、遅くなっちゃった。
                     そっちはまた後日