久しぶりの読書録 『自覚 －隠蔽捜査5.5－』

通勤途中＆健康診断の待ち時間など含めて読了。
短編にしてもあっという間だったなあ。

新潮文庫　今野敏　『自覚　－隠蔽捜査５.５－』

　　　　署長・竜崎伸也はぶれない。どんな時も――誤認逮捕の危機、マスコミへの情報漏洩、
　　　　部下たちの確執、検挙率アップのノルマなど、大森署で発生するあらゆる事案を一刀両断。
　　　　反目する野間崎管理官、“やさぐれ刑事”戸高、かつて恋した畠山美奈子、
　　　　そして盟友・伊丹刑事部長ら個性豊かな面々の視点で爽快無比な活躍を描く会心のスピンオフ！
　　　　（新潮社のサイトで出してるあらすじ）

さくさく読めて悪くないが、あまり引っかかりのない短編の集まりなので
竜崎の地味なスーパースターぶりに慣れてしまっているとパターン化しているように思える。
短編集だからややこしい人物関係を作り出すにはページが足りないのかもしれないが、
竜崎のシンパしか出てこないので、読み続けると食傷気味になる。
竜崎のトラブル解決（回避）パターンも、想像がつくようになってくる。

それでも、戸高と貝沼副所長がたくさん出てきて楽しめました。
ホテルマンのようにピシッとして、中身が見えにくい貝沼副所長の一人称は、あまり読みたくなかったけど。

一番よかったのは、竜崎が電話でちょっと出てくるだけの
マーシャラー訓練のキャリア女性の出てくる『訓練』。　読後感もなかなか良かったです。