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再生医系の先生ってさあ

書こうかどうしようか、悩んでるうちに、その時ちらっと聞いていた話がニュースになった☆


先日、京都大学に行ったときに聞いた、講演のひとつ。
iPS細胞で有名な 山中伸弥先生 
     講演タイトルは  『iPS細胞がつくるあたらしい医学』

  #それにしても、再生医療系の先生って、どうしてこんなにプレゼンテーション上手なんだろう?
  #数年前に米国出張でご一緒だった理研の若山先生もプレゼンがものすごくわかりやすかったし、
  # (プレゼンは語学能力だけじゃないのだな、という典型みたいな楽しいプレゼンをなさってました)
  #今回の発表も、専門の研究者も専門以外の研究者も、ずっと笑い声が絶えないご講演でした。


  #それに声って大事だよね。声と話しかたが悪くて、損してる人もいるように思う。
   (私が聞きたくなかっただけかもだが) 
  #山中先生のご講演はとても楽しかったのと、
  #前の講演の勢いで、PCメモを続けていたので、そのまま記事にします。

とは言いながら、専門のお話はほとんどなかったので、
あの有名な山中先生のプライベート話ということで(笑)

ひとまず、予備知識


研究者の歴史のスタートは、やはり卒業大学から、というわけで、神戸大学整形外科のご出身。 

   #そう言えばブログの最初の方で、私の指をつないでくれたのは、神戸大学形成外科出身の先生でした。
   #整形と形成はちょっと違うはずなのに、“形成か整形” って探してたような。
               >>手足、指だけは一緒みたいです。
   #http://blogs.yahoo.co.jp/green_zebra_2008/3396458.html
   #お、あったw
   #参考:形成と整形の違い http://www.inami.org/guidance/keisei/pla-ort.htm

   
さて、講演者の初めのハードルは、卒業後に阪大病院で整形外科に就職して、臨床をやってたものの、、
      >整形外科の教授がすっごく荒っぽくて怖かったので、逃げたかった。
      >指先があまり器用でなくて、手術が得意ではなかった。
      >対症療法しかできなかったのが、つらかった。

逃げ出すように臨床を辞めて大学院に入り、4年間、薬理療法の研究を始めた。 
      >薬いじりは楽しいのだが、これにも限界を感じる。

 ~~ その当時米国で、ノックアウト(遺伝子改変)マウスを使った研究がはじめられる ~~

ポスドクになって、Gladstone(新血管研究所)研究所へ。教授は男性だが、圧倒的に女性の多い研究室。

    研究者の楽しさと、研究でも生き残って行けるかなあ、行きたいなあ、との望みを抱く。
    研究室のボスのモットーは、VW   Vision &hard Work  (フォルクスワーゲンじゃないよ~)

もともと、血管研究所なので、マウスのコレステロールを低減(動脈硬化を減らす)するために、
アポBmRNAエディティングのモデルを使って、コレステロールが減るようなコントロールをしてみたら、
    >ネズミが肝臓がんになった(涙) 
    >いっそ癌の研究をしよう。

遺伝子の数は2万数千...いじれるところは山ほどあるので、そうだ、自分もノックアウトマウスをつくろう。

ところが、子どもの小学校入学を機に、皮膚科のお医者さんだった奥さんが子ども連れて帰国 ( え~ (涙) )
研究室の唯一の男性スタッフがゲイだったので、一人になったら追いかけられ ( ぎょえ~ (驚) )
狙われて逃げるしかなく、やむなく帰国。

大阪市大にポジション (奥さんも大阪市大に)
     >英語なし、セミナーなし、お金なし、ディスカッションなし、
     >鬱々とした気分でのネズミの世話地獄
     >PADの病に陥る: Post America Depression (要は欝状態、名前は彼が命名したらしい(笑))
     >NAT1 マウス初期胚の原腸形成に必須&癌発生に寄与らしい....などの研究結果を持ってたので
     >ノックアウトマウスと作るための、ES細胞の発生多様性に必須....との論文を遅々と書きすすめる
     >論文ができたのに、PADが悪化
     >子どもが大きくなったから、家を買おうと思ったのに金がないので、
           「いっそ臨床に戻った方がいいのだろうか?」 等など 
     >その一方で、研究者ならもっと医学の役に立つことをせよとのプレッシャーも.......... 
     >そんなタイミングに臨床に戻るチャンスがあったりなんかして、悩み悩み悩み

  ~~ そんな折、ES細胞が人間の再生医療に使えるということが判明!? ~~

     自分のやってたことがいきなり最先端

奈良先端大にやっと就職(1999)
     やっと採用されたものの、他の研究室よりスタッフが少なかったので、学生欲しさに、
      「皮膚細胞からES類似の細胞を作ろう♪」 という夢のあるテーマを考えた。 

京大へ(2004)
    マウス皮膚細胞にレトロウィルスを入れたらiPS細胞ができた
         (ES類似細胞ができるのと、ほとんど同じ手法でiPS細胞ができる)
   人でやらないと、医者としての価値が...... って、人でもできたっ★

   皮膚細胞から、ドーパミンができたり、パーキンソン病
   6歳、36歳、81歳の皮膚でも、同じようににiPS細胞ができる!
   iPS細胞誘導  分化誘導.......研究が進む

そして本日のニュースへとつづく
   http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081010-00000005-kyt-l26




話を聞く限り、決して平たんな職場巡りをしてきたわけではない。
綱渡りの部分があったり、逃げ出した部分があったり、多くの分岐点を過ぎて
やっと、現在の位置にいらっしゃる気がする。
いろんな人に感謝をしているというけれど、お話をスルーした職場がそれなりだったということなのだろう。

転んでもいい、転んでも、休んでも、また転んでも、プラスに転ぼうという気になります。
以前ちょっとペイミスティックになったときに書いた、分水嶺の記事を、いつかは否定できるのかな。


専門とは違っていたけれど、講演を聞いて良かったです。


当日は、準プライベートみたいなご講演だったのと、
ホットな話題なので、検索でこのページにいらっしゃる方が多くても困るので、
しばらくしたら、限定記事にします。

よろしゅう.......