若者の持つ自由な発想に感動する

電車シリーズ（？）、続きます。

今日は朝早いので、電車に大勢高校生が乗っている。
おしゃべりをしたり、単語帳を開いたり、スマホをいじったりイヤホンで音楽を聴いたり、さまざまである。
スマホ一辺倒のOL通勤タイムよりも、バラエティーに富んでいる。

目の前の高校生のイヤホンから、ひどく音漏れがしている。仮に少年α、その仲間をβ、γとする。

β　「うるさいな、壊れてんじゃねぇの？」

　　　　α　「んあ？」　それでも、αが耳からイヤホンを外したら音が小さくなった。

β　「今、音漏れてた。すごく」

少年αは鞄の中をごそごそやった。イヤホンのつなぎ口を直したらしかった。
走る満員電車のなかで無視できる程度には静かになった―――気がする。

少年βは興味を失っておしゃべりに戻った、、、が、αイヤホンを耳に戻した途端、また音漏れが―――

β　「うるせえ、って言うんだよ」

少年βが、αの耳からイヤホンを引き抜く、音漏れ消える。　β「あれ？」　　α「？？？？」
少年β、再びαの耳にイヤホンをさす。音が出る。　β「おお……おもしれぇ」　　α「？？？？」

　　　　　　　　　　　。ｏ ○ ((頭が共鳴箱になってるのかな？）)　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なんて事を考える。　←空洞ではないので、そんなはずはない。

γ 「おまえ、頭に穴開いてんじゃないの？」　　少年γが、αの頭をガシガシする。当然穴なんてない。

β　「耳かな？」　少年βは、αのイヤホンの入っていない側の耳を押さえたり離したりする。変化なし。

少年αの耳には、イヤホンが刺さっているから、相変わらず音漏れの音が聞こえている。

β　「口、あいて」　素直な子らしい、少年αは、言われるとおりに口をあける。　変化なし。

　　　　　　でも、口を開けるとドラムやオーケストラの音が出てきたりしたら、
　　　　　　すごく可笑しい、と、思う。


少年たちは、その後もαの頭を弄り回していたが、
私が電車を降りてしまうまで、音の出所はわからなかった。
内臓スピーカーと、イヤホンのスピーカーの接触不良か何かだろうとは思いつつ、
ちょっと不思議、かつ、いろいろ考えるんだなあ、＆　寸劇にしたらちょっと面白そうだな、と、思った。